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【孤独?のフィッシュ】第二話 島根県松江市大橋川ハゼと天ぷら

 

なぜ哀愁の愁の字に秋が入るのか。

冬に向け寒さが本格化し、草木がゆるりと枯れていくのを自分の心に例えた人が勝手に言っているだけだと思う。

 

なぜならば…

 

 

秋にはハゼ釣りがあるのだから!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

ちょい投げ仕掛けに青虫(青イソメ、青ケブ、ゴカイ)を付け投げて着底を待って引きずってくるだけ!簡単な上にシーズン中はすぐに大量に釣れる。嬉しいのは食べてうますぎるという点。酒のあてにするもよし今晩のおかずにもよし。シーズン中やらない訳にいかない、この時期が来ると超絶テンション爆上げの要因となるハロウィンパーティーをも凌駕するほどのイベントなのである。

 

一旦落ち着くとしよう、ハゼについて語り始めるとつい息をするのを忘れ、陸上で溺れかけてしまう。私の悪い癖だ。

 

 

ということでハゼ釣りに向かった。

 

 

準備や釣り場に到着するまでのことは割愛する。脳内は皺の細かな隙間までハゼの天ぷらで埋め尽くされていて、道中の記憶は無い。

 

 

エサをつけていざ!ちょい投げ!ピョイ

 

着底したら引きずってくる。ズズズ…

 

 

ビクッ!

 

 

きたきた。適当にあわせて釣り上げると、

 

GET!

針の号数は8号前後がオススメだ。

 

その後も次々とHIT。

 

つまみがビチャビチャとバケツ内であがく姿を見るのはこれぞ秋と思わせてくれる美しく凄惨な光景だ。

 

しかし、少し欲を張るともう少しサイズも、数も欲しい。

一匹が小さい為これでは少し寂しい、、、エサも少なくなってきたし、粘るか、どうするか、、

 

途方に暮れ頭から煙を上げ始めたその時、それを狼煙と捉えたかの如く颯爽と私に手を差し伸べる戦士の姿が見えた。これは、、幻覚、、?

 

 

「古屋さんは1人じゃない。私と一緒に釣ればいい。もう哀愁の秋とは言わせないよ。」

 

 

?!?!?!

 

 

 

増本店長~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

孤独と哀愁、寒さを吹き飛ばす戦士が、確かにそこにいた。

 

戦士は早速私との力量の差を見せてくれた。

明らかに私が釣ったものより大きな個体。

夢の二本がけ。

すごく助かったし、すごく嬉しかった。

が、

すごく自信を失くした。

 

店長がサイズも数も釣ってくれたため、本日の私の目的は無事達成。秋の一大イベントは今年も成功に収めることができた。

 

帰ってハゼの天ぷらで一杯やる。

秋に相応しいシンプルでコンパクトな幸せ。

私はこういう噛み応えのある幸せが好きだ。

(ハハーン♪)

 

これにて本日の孤独?のフィッシュは終了。

 

大事な事には誰しも気づきにくい。秋の小物狩りは、実は良い秋の過ごし方の正解なのかもしれない。

 

それに加えて、同行者がいれば喜びも単純に2倍だ。

 

「店長、またハゼ釣り、いや、もっともっといろんな景色を見ましょう!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二話 ー完ー

 

 

 

読んでいただきありがとうございました!

当店では豊富なハゼ仕掛け、新鮮な活き餌をご用意しております!

また、只今近郊の釣り場ではハゼが爆釣中です!

みなさまのご来店お待ちしております!

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